2015年3月23日月曜日

Arduinoで圧電ブザーを動かそう!!

こんにちは、およそ2か月も間が空いてしまいましたが、何とか元気です。

さて、今回は安価に手に入る圧電ブザーを使って、Arduinoで音を奏でてみたいと思います。




■用意するもの
圧電ブザー(筆者は村田製作所のPKM13EPYH4000-A0を使用しました。1個30円です)
Arduino(互換基板でも可能)
Arduino IDE
USBケーブル
モバイルバッテリー、もしくはUSB電源、または自作電源か何か

■手順
まず、下の写真のように、圧電ブザーをArduino(若しくはArduino互換基板)のD12ピンとGNDに繋ぎます。極性はありません。


この「圧電ブザー」という素子は、ただ単に電源を繋ぐだけでは鳴らず、数kHzの信号を与えないと発音しません。
他励振回路などによって生成された、発振した信号を送ると音が鳴る素子です。
逆に言うと、音を与える(衝撃音とか)と幾らかの電位差が生じます。
ガスコンロや電子ライターの「カチッと鳴らして火をつける」仕組みはまさにこの圧電素子の特性を応用しています。

筆者の使用した「PKM13EPYH4000-A0」は、無接点構造のため、電位差を生じることは余り無いようです。

なお、圧電素子には、直流を掛けないでください。最悪の場合、不純物が圧電体の中に生じて圧電素子が劣化します。

無事に接続が終わったらスケッチを描き込みます。
幸い、他励振回路を組まなくても、ArduinoにはToneライブラリという、圧電サウンダで音を鳴らすためのライブラリが付属していますので、今回はそれを使います。


■スケッチ
以下のようにスケッチを描き、Arduino IDEからコンパイルして、Arduinoに転送します。
// Piezo buzzer test.
// (c)2015 Akio Fujimoto.
#define NOTE_B0  31
#define NOTE_C1  33
#define NOTE_CS1 35
#define NOTE_D1  37
#define NOTE_DS1 39
#define NOTE_E1  41
#define NOTE_F1  44
#define NOTE_FS1 46
#define NOTE_G1  49
#define NOTE_GS1 52
#define NOTE_A1  55
#define NOTE_AS1 58
#define NOTE_B1  62
#define NOTE_C2  65
#define NOTE_CS2 69
#define NOTE_D2  73
#define NOTE_DS2 78
#define NOTE_E2  82
#define NOTE_F2  87
#define NOTE_FS2 93
#define NOTE_G2  98
#define NOTE_GS2 104
#define NOTE_A2  110
#define NOTE_AS2 117
#define NOTE_B2  123
#define NOTE_C3  131
#define NOTE_CS3 139
#define NOTE_D3  147
#define NOTE_DS3 156
#define NOTE_E3  165
#define NOTE_F3  175
#define NOTE_FS3 185
#define NOTE_G3  196
#define NOTE_GS3 208
#define NOTE_A3  220
#define NOTE_AS3 233
#define NOTE_B3  247
#define NOTE_C4  262     // C4, base note.
#define NOTE_CS4 277
#define NOTE_D4  294
#define NOTE_DS4 311
#define NOTE_E4  330
#define NOTE_F4  349
#define NOTE_FS4 370
#define NOTE_G4  392
#define NOTE_GS4 415
#define NOTE_A4  440
#define NOTE_AS4 466
#define NOTE_B4  494
#define NOTE_C5  523
#define NOTE_CS5 554
#define NOTE_D5  587
#define NOTE_DS5 622
#define NOTE_E5  659
#define NOTE_F5  698
#define NOTE_FS5 740
#define NOTE_G5  784
#define NOTE_GS5 831
#define NOTE_A5  880
#define NOTE_AS5 932
#define NOTE_B5  988
#define NOTE_C6  1047
#define NOTE_CS6 1109
#define NOTE_D6  1175
#define NOTE_DS6 1245
#define NOTE_E6  1319
#define NOTE_F6  1397
#define NOTE_FS6 1480
#define NOTE_G6  1568
#define NOTE_GS6 1661
#define NOTE_A6  1760
#define NOTE_AS6 1865
#define NOTE_B6  1976
#define NOTE_C7  2093
#define NOTE_CS7 2217
#define NOTE_D7  2349
#define NOTE_DS7 2489
#define NOTE_E7  2637
#define NOTE_F7  2794
#define NOTE_FS7 2960
#define NOTE_G7  3136
#define NOTE_GS7 3322
#define NOTE_A7  3520
#define NOTE_AS7 3729
#define NOTE_B7  3951
#define NOTE_C8  4186
#define NOTE_CS8 4435
#define NOTE_D8  4699
#define NOTE_DS8 4978
const int pin = 12;
const int beat = 300;

void setup() {
  // put your setup code here, to run once:

}

void loop() {
  // put your main code here, to run repeatedly:
     tone(pin,NOTE_C4,beat) ;  // C4
     delay(beat) ;
     tone(pin,NOTE_D4,beat) ;  // D4
     delay(beat) ;
     tone(pin,NOTE_E4,beat) ;  // E4
     delay(beat) ;
     tone(pin,NOTE_F4,beat) ;  // F4
     delay(beat) ;
     tone(pin,NOTE_G4,beat) ;  // G4
     delay(beat) ;
     tone(pin,NOTE_A4,beat) ;  // A4
     delay(beat) ;
     tone(pin,NOTE_B4,beat) ;  // B4
     delay(beat) ;
     tone(pin,NOTE_C5,beat) ;  // C5
     delay(3000) ;           // wait for a 3 sec.
}

■スケッチの説明
まず、最初に並ぶ大量のdefine文で、各々の音階を定義します。
ドレミファソラシドは、「CDEFGABC(このCは1段上)」と変換します。
setup()では何もすることはないので、何も書きませんでした。
SerialやLCDを使う場合には、ここで定義する必要があります。
LCDの場合には、setupの前にライブラリをincludeする必要があります。
折角なので、動画を撮ってみました。ArduinoのTone関数は若干音痴なので、調教が必要です。


loop()関数内で、音を鳴らします。
tone関数で、圧電サウンダに発振された信号を与えます。
tone関数の書式は以下の通りです。
tone(ピン番号, 周波数, 発振時間)
この関数はArduinoのタイマ(Timer/ counter 2)を使用するので、デジタルピン3、11のPWM出力が一時的に使えなくなります。
元に戻すにはnoTone関数を使用する必要があります。
ちなみに、このtone関数で出力される波形はデューティー比50%の矩形波です。

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